英語はできないけど海外へ行きたい!6つの確認

“英語ができない”という理由から、海外に行く機会を作らない方や逃している方はいらっしゃいませんか? もしくは「英語が苦手・外国人と話したことがない」などの理由から、異国の地へと足を運ぶことを躊躇しておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

前回、私が経済学部の大学生の頃に「英語ができない状態から “英語が必要” だと感じ、カナダへワーホリに行くことを決意した話」を書きました。もしまだお読みでない方は、そちらの記事もぜひあわせて読んでいただければと思います。

そして今回は「英語はできないけど実は海外に興味があって行ってみたい!」と感じておられる方々の背中をぐっと押せる内容を書きます。なぜならそれは、私も5年前に同じように感じていたからです。

こちらの記事は、“英語ができない” という理由から「短期留学」「長期留学」「ワーホリ」に興味があるものの、海外へ行く覚悟がなかなか決められない方を読者として想定しておりますが、「はじめての海外旅行」や「オンライン英会話レッスンの受講」を検討しておられる方にもオススメです。

あなたの今の悩みが “英語ができないこと” なら、ぜひここに書かれていることを確認してみてください。

1. 海外に行く目的はあるか?

まず、これですよね。“英語ができない” なんてのは一度おいておきましょう。私はこの「海外に行く目的」をなんとなくでも自分の中に持っておいて欲しいと思います。

この「目的を決めること」は、海外にいる間の生活を充実させるうえで大事です。英語ができない人も、まず「海外へ行く根本の目的」を決めるようにしてみましょう。そうすると、それを達成するためには、結果的に必要なものが「“英語のスキル” や “コミュニケーション能力”」だったりするわけです。

別に難しく考える必要はありません。海外に行く目的は様々です。例えばですが、

  • 息抜き
  • 文化の違いを感じる
  • 自分の趣味を海外で楽しむ
  • 現地で友達をつくる
  • 仕事の経験をする

など「自分の中でしっくりくる目的」を見つけておきましょう。誰かを納得させる必要はありません。

と言うのも、現地に行かないと分からないことはたくさんあります。ですから、具体的に「行動」まで事前に決めようとしても、渡航前の情報では少ないため決めかねてしまうはずです。まずは「目的」だけ自分の中に持っておき、どのように「行動」するかは、現地に到着して生活していく中で学びや経験を得てから考えればよいと思います。

その代わり、最初の自分が決めた「目的」は軸をぶらしません。現地にいる最中、渡航前の自分と今の自分は何か変わっているだろうか? そもそも海外に足を踏み入れた目的は何だったか? と、当初に決めておいた「自分が海外へ行くことの目的」を振り返るとよいでしょう。

2. 海外へ行くことは簡単!

おそらく、皆さんもこれは分かっておられると思います。パスポートさえ持っていれば、基本的にはどこでも行けますよね。ただ、海外に行くのって、お金も労力も時間もかかるじゃないですか。だったら、どうせ行くのなら「素晴らしい海外生活」にしたいはずです。

そうすると、やはり “英語ができない” という意識が発端となり、ネガティブな想像をしてしまうと思います。

「分からないことだらけの海外なのに、英語ができなければ生活できないでしょ!?」と思っておられる方もいらっしゃるでしょう。しかし、経験からお伝えすると意外と大丈夫なものです (笑)

私は、最初1ヶ月はフィリピン人の家族の家にホームステイしたのですが、正直1つの単語も聞き取れませんでした。でも、相手の表情や身振り手振りを見ながら、何を伝えようとしているのかを掴む努力をしました。「こんなことも聞き取れないのか!?」と思うことばかりでしたが、その失敗が成長に繋がったと思います。

それから「相手の言いたいことを理解したい気持ち」と「自分が伝えたいことを英語で表現したい気持ち」を感じました。これはまさに現地で感じるものだと思います。“英語ができない” という不安な気持ちはもちろん分かりますが、それが海外に行けない理由にはならないということですね。

3. スタートラインは人それぞれ

ひとつめに書きましたように、海外に行く目的は「自分がしっくりくるもの」であればよいと思っています。人によって「最初から英語ができる人」もいれば「はじめは英語ができない人」もいて当然ですよね。つまり個人にあった目的があるように、スタートラインや海外生活のスタイルもそれぞれなのです。

例えば、私が語学学校に入学した時は5つのレベルがあって下から2番目でした。もちろん、自分のクラスの下のレベルにも上のレベルにも他の日本人がいました。その中には海外経験者や英語系の学部の方など様々なバックボーンの方がいらっしゃいました。正直、それを気にする人はほとんどいません。

皆スタートは違って当たり前で、自分が持っている目的を基準に練習していけばよいと思います。

また、現地では語学だけではなくて「すべて」が新しいことの連続です。ヒト、文化、食べ物、街並みなど。そうすると、段々と自分の気になることが増えたり、最初に持っていた「目的」に変化が出てくることもあるでしょう。思っていたよりもずっと早くに「海外へ行く目的」が達成できている可能性もあります。

こういうときには「目的」をアップデートしてもよいと思っております。新しいご自身の考え方や価値観で、また違った選択ができるでしょう。このことにつきましては、また後ほどあらためて述べたいと思います。

4. できないを認め、策を考える!

これは個人的にかなり重要で効率的だと思っています。そもそも、日本に生まれて日本で育っていれば英語を使うことなどほとんどないはずなので、“英語ができない” ことは自然なことではないでしょうか? せいぜい義務教育レベルの英語を学習してきたくらいでは、実践では通用しないのが事実です。

しかし、多くの日本人が自分の英語力にある程度のプライドを持っていて、人前で話すことや間違えることを恐れています。考えてみれば間違えて当然なのですから、自分が英語をできないことは素直に認め、どんどん間違えた方が楽ですし覚えやすいです。間違える回数が多ければ多いほど、次の対策も考えられます。

例えば「このシチュエーションではこの言い方をするのか!」とか「こういう発音だから伝わらないのか!」など、間違えることで気付けることが増えます。私は、このような気付きがある度に、自分の英語力の成長を実感しておりました。また、こうして得た気付きは「机で勉強している時」よりしっかりと記憶できます。

失敗を繰り返し、できないことは素直に認め、そのあとに「なぜ自分は失敗したのだろうか?」と振り返りを続けることが大事です。そして、次に同じことが起こらないように策を考えるのです。

5. 現地では選択肢の幅が増える

「スタートラインは人それぞれ」のところでも少し書きましたが、現地で英語を少しずつ習得していくことで挑戦できる幅が増えてきます。これは、英語で他国の方々とコミュニケーションをとれるようになると自信がついてくるからではないでしょうか。やってみたいことが単純に増えます。

最初の頃は、慣れない環境の中で「伝わらない・理解できない」英語に触れているだけで疲れてしまい、夜はぐったりなんてこともあるかもしれないです。何とか語学学校の宿題をこなすのに精一杯で、せっかく海外に来ているのに自分一人の時間ばかり作ってしまったりもします。私も最初の1~2ヵ月はそうでした。

でも、努力を続けていると少しずつ英語が使えるようになってきます。それこそ、カフェで注文できたとき、人に道を聞けたときなど、些細なことでもできることが増えると嬉しいですし、次へのステップになります。

私が現地にいた時は、まず同じクラスの人達と意思疎通ができるようになり、その次は上のクラスの人達とも少しずつ話せるようになり、自信がついてくるとネイティブの方と自然に話す機会を作ったりしていました。具体的には「ボランティアイベント」に参加し、地域貢献を通して文化と語学の習得に繋げていたのですが、この話についてはまた別の機会にしたいと思います。

6. 英語より大事なことは気持ち

これは「よっしゃ英語の勉強を頑張るぞ!」という強い気持ちが大切ですと伝えたい訳ではありません。私が大事と思う気持ちとは “人” に対する気持ちのことです。既に上で述べましたように「相手を理解したい!」と思う気持ちや「相手に自分の思いを伝えたい!」という気持ちのことですね。

少し言い方は悪いですが、現地では「自分の英語力を伸ばす練習のため」だけに、外国の方と話している方がいらっしゃいます。残念ですが、そういう態度や気持ちはどうしても分かってしまいます。そういう気持ちで話している方は、相手を褒めることもしなければ怒りを覚えることもありません。関心がないのですから。

かくいう私自身も、一時期とにかく「英語を話せる環境」だけを探してる頃がありました。誰と話すにしても文法や発音ばかりを気にして、自分が話すのに時間をとってしまっていました。

しかしある日、ホテルで働いていた時の同僚と仕事で口論になったことがありました。相手はブラジル人で、英語は第2言語です。その時は無我夢中で自分の意見を主張していたのですが「あ!この感覚だ!」と初めて思いました。何も考えずに英語というツールを使って相手にただ何かを伝える感覚ですね。

それ以来、英語での会話力が飛躍的に成長したように感じます。

英語はできないけど海外へ行きたい方へまず確認したい6つのことまとめ

おさらいですが、まずは “英語ができない” なんて渡航前から思う必要はないということです。もしこれまでに英語を話す機会がなかったのならそれは当然で、自分は “英語ができない” ことを早急に認めることです。

そして、海外に行く目的を自分なりに定めることが大事です。現地では辛いこと・しんどいことなどたくさんあります。つまらないとさえ感じるかもしれません。しかし、そういった時は、渡航前に自分なりに一生懸命考えた目的が、軸となり支えてくれます。

最後にこれから海外に行こうとお考えの皆さんにお伝えしたいことは、最後に書いた “気持ち” の部分です。これがあるのとないのとでは大きな差が出ます。友達からの信頼ももちろん変わってきます。

“英語ができない” というちっぽけな悩みは捨てて大きな世界を見て欲しいです。頑張ってください。