NHK英会話と中学英語で英会話の基礎を習得できた独学勉強法

皆さんは「独学でも英会話を身につけられる英語勉強法がある」と聞くと、どう感じられるでしょう。実は、私が英語を勉強し始めたのは中学1年生のときのことです。それから中学3年間で、英会話教室にも英語塾にも通うことなく、ほとんどお金をかけず『独学』で英会話の基礎力を身につけることに成功しました。

今回は、私が中学生のときに実践していた『低コストx完全独学』の英語勉強法をおすすめしていきます

中学生の独学でも英会話は身につく

独学でも中学3年間で英語を話せるようになった勉強法とは?

まず最初に皆さんに知っていただきたいことは、「中学生の独学でも英会話の基礎力は必ず身につく」ということです。ネイティブや英語講師から直接指導を受けなければ英会話力は身につかない、と決めつけることはありません。あなた一人の力で、つまり完全独学で英会話の基礎をマスターすることは可能なのです。

また、英会話教材を買いあさったり、高額な英会話教室に通ったりしなくても大丈夫です。お金をかけずとも「低コストで英会話の基礎力を手に入れる方法」がきちんとあるからです。

では、具体的にどのような英語勉強法を取り入れたらよいのでしょうか?

私が中学3年間で実践した方法 NHKラジオ英会話の徹底活用

私のおすすめは「NHKラジオ英会話」の徹底活用です。他の講座や英語教材は一切不要です。ポイントは、「テレビ」英会話講座ではなく「ラジオ」英会話講座ということです。また後ほどご紹介しますが、現在ではNHK公式アプリで過去一週間の放送をまとめて聴けるようになっていますので、スマホを活用しましょう。

ただし、単にテキストを見ながら聞き流しているだけでは学習効果が半減してしまいます。英語を話せる力を独学でも着実に身につけるためには、プラスアルファの工夫が必要です。

【低コスト独学・英語勉強法2つのポイント】

  1. NHKラジオ英会話講座を徹底活用する
  2. 聞き流しに独自の工夫を取り入れる

私がおすすめする英語勉強法に、この2つのポイントは外せません。でも、この2つのポイントさえしっかり押さえておけば、あなたもNHKラジオ英会話講座だけで『英会話の基礎力』を身につけることができます。

聴覚のみ使う英語勉強法だから良い

耳で英語を聴き取る練習をしよう

今回おすすめする英語勉強法では、NHK英会話講座のなかでも「ラジオ講座」を強く推奨しています。なぜ「テレビ講座」ではなく「ラジオ講座」かというと、理由は「聴覚のみを使う」ことになるからです。

テレビなどの「視覚」に頼れる英語勉強法では、どうしても画面の会話文を「見て」「読んで」しまいます。例えば、実際には英語での会話内容を聴き取れていなくても、画面から得た情報だけでリピート練習ができてしまいます。これではなかなか「リスニング力」や「スピーキング力」を鍛えることにつながりません。

だからこそ、聴覚のみを頼りに「聴き取って、話せる」ようになる必要があります。

会話スキル習得に聴覚は欠かせない

私たちが日本語が話せるようになったのも、赤ちゃんの時からずっと周りの人が話す日本語を「聴いていた」からにすぎません。パパやママが言っていることが聴き取れるようになったからこそ、全く同じように話せるようになったわけです。決して「見たり」「読んだり」して話せるようになったわけではないはずです

つまり、英語を話せるようになるには、まず英語を聴き取れる必要があります

英語の勉強でもやはり、英語が聴き取れないままで英語を話せるようになりません。これが聴覚のみを使った勉強法をおすすめする最大の理由です。英語をしっかり聴き取れるようになるためには、まず「耳」を頼りにリピート練習を繰り返しましょう。中・上級者になれば Podcast を組み合わせるのも良いでしょう。

聞き流し音声にアドリブを入れよう

英語の勉強にはアドリブ練習が効果的

「NHKラジオ英会話」を活用した英語勉強法においては、「放送を一度だけ聞いて終わり」ではなく、音声を繰り返し聞けることもポイントです。現在、NHKゴガクアプリで過去一週間分の講座がまとめて聴けるようになっていますが、後で繰り返し聴くためには放送を録音しておくか『別売CD』の購入をおすすめします。

重要なのは、単に聞き流すだけでは「聴き取って、同じように話せる」ようになれないことです。完全独学で基礎英語を話せるようになるには、レベルに合わせて次の3ステップを実践していきましょう。

英会話の独学ステップ1. 初級編聴覚を重視してリピート練習

まずは「聴覚を重視した英語勉強法」に慣れていきましょう。具体的手順は以下の通りです。

  1. 会話文を初めて聴く際はテキストを見ずに聴く
    (何度か繰り返して聴き取りにチャレンジ)
    ➡ 聴覚のみでどこまで聴き取れるかを確認する
  2. 聴き取れなかった箇所はテキストで確認して良い
    (ここで同時に語彙や文法の解説もチェック)
    ➡ これで会話全体の意味が理解できたことになる
  3. テキストを見ながら何度かリピート練習をする
    (区切りの良いところでポーズして繰り返し)
    ➡ 視覚はあくまで補助なので聴覚を意識する
  4. 続きは「テキストを見ずに」リピート練習をする
    (最後まで聴覚を意識して発音や抑揚を真似る)
    ➡ 聴覚のみを頼りにスラスラ言えるまで続ける

注意:テキストを見ず聴き取れたら手順2と3はスキップ

手順4まで確実にできるようになった時点で、晴れて「聴き取って、話せる」ようになったことになります。

ラジオ講座で英会話を勉強したことがある方なら、手順3までは普通に実践されていることかもしれません。しかし、手順4を加えることで「スピーキング練習」のクオリティが一気に上がります。手順4が一番重要なステップですので、この手順4が確実にできるよう練習を積み重ねてください。

英会話の独学ステップ2. 基礎編英語のリズムに乗りリピート練習

この方法は、一般的に「シャドーイング(shadowing)」と呼ばれている練習方法です。元々は同時通訳者が取り入れていた練習方法ですが、会話を1~2秒遅れで「影(shadow)のように」追いかけてリピートしていくことからそう呼ばれています。英語の波のようなリズムにうまく乗ってリピートするのがコツです。

練習方法の手順は下記の通りです。

  1. 英会話のスキット音声を最初から流す
    (日本語訳が続かない英語だけのスキット)
  2. スキット音声のすぐ後ろについていき、
    オウム返しに英語の発音をリピートする

    (音声は流しっぱなしでポーズはしない)

英語で話している間に次の英会話音声がどんどん流れてくるので、この波にうまく乗れないとすぐに脱落してしまいます。シャドーイングは比較的高度な練習法ですが、話しながら同時に聴くという動作に慣れることで英語の「リスニング力」に更なる磨きをかけることができます。

初心者にとっては少しハードルの高い練習法ですから、使用する英語教材をなるべく簡単なレベルから始め、徐々にレベルを上げていくことをおすすめします。

英会話の独学ステップ3. 応用編自分のアドリブでパターン練習

英語独特の「音」を耳でしっかり聴き、英語独特の「リズム」に乗って話せるようになったら、応用編としてアドリブを考えてみるようにしましょう。これが、いわゆる「英語脳」を鍛えるための第一歩になります。

最初のうちは1フレーズを別のパターンに言い換えるだけで大丈夫です。自分の性格ならこういう風に言うんじゃないかと想像しても良いですし、逆に外国人らしいテンポで別の切り返し方を考えてみるのも良いです。とにかく、シチュエーションを変えながら「別の会話パターン」を自分でつくりましょう。

  1. 習ったフレーズを少し言い換える
    ➡ 最初は小さなアドリブでも全然OK
  2. 言い換えのパターンを増やしてみる
    ➡ ノートに書き出してリピート練習できる
  3. 普段からアドリブ英語のヒントを探す
    ➡ 英語で考えて話す能力が自然と身につく

次から次へと頭の中で考えても良いですし、浮かんだアイデアはノートに書き出してリピート練習する方法もありです。アドリブに慣れるまでは「名詞を単数形から複数形にするだけ」とか「出てくる単語を別の単語に置き換えるだけ」などのように、元のフレーズを原型としたアドリブでも構いません。

この方法を取り入れた状態でラジオのスキットを聴いていくと「英語で瞬時に文をつくる能力」を鍛えることができ、また「自分が実際そのまま使えそうなセリフ」でリピート練習できます。前の日に習ったフレーズの言い換えパターンを普段から考えるような癖をつけておくと、セリフの引き出しがどんどん増えます。

これこそが、単に聞き流すだけやシャドーイングをするだけよりも学習効果を上げた英語の独学法です。

NHK英会話+中学英語の勉強法まとめ独学の英語勉強法にこそ工夫を!

独学で英語を勉強するには工夫が必要

さて、私が中学生のときに実践した『低コストx完全独学』の英語勉強法をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。こちらの勉強法では「NHKラジオ英会話講座」を活用するわけですが、単に英語音声を聞き流すだけで終わるのではなく、プラスアルファの工夫を取り入れることが肝になっていました。

【低コスト独学・英語勉強法2つのポイント】

  1. NHKラジオ英会話講座を徹底活用する
  2. 聞き流しに独自の工夫を取り入れる

【独学で英語を話せるようになる3ステップ】

  1. 聴覚を重視してリピート練習
  2. 英語のリズムに乗りリピート練習
  3. 自分のアドリブでパターン練習

完全独学で英語を勉強していても、このような工夫を取り入れれば「基礎英会話力」は着実に身につきます。とはいえ、もちろん、実際に外国人と英語で話すことを 「後回し」 にし過ぎないよう注意しましょう。やはり本格的に英語力を上げるためには、外国人と直に英語でコミュニケーションを取ることが必須です。

なお今回の英語勉強法は、NHKラジオ英会話だけでなく、その他の音声教材全般で活用できる方法です。他の様々な音声教材にも、ぜひ今回の勉強法を活用してみてください。