「コウイカ」 「甘エビ」 「カズノコ」 「エンガワ」 英語で言える? 寿司ネタの英語一覧

英語メニューのある寿司屋も増えてきましたが、外国人と一緒にお寿司を食べるときに 「コウイカ」 「甘エビ」 「カズノコ」 「エンガワ」 といった日本の寿司ネタを英語で説明するのは意外と難しいものです。

そこで「外国の方が馴染みの少ない寿司ネタの英語」を五十音順でまとめてみました。日本にいながら英語で国際交流をするときの参考になれば幸いです。

アカガイ(赤貝)の英語

寿司ネタの英語「赤貝」の握り

アカガイは英語で Bloody clam といいます。英語ではアカガイの赤を Bloody で表しているわけですが、Bloody は「血の色」を意味しています。貝の英語は clam でクラムチャウダーのクラムですね。

アジ(鯵)の英語

寿司ネタの英語「アジ」の握り

アジは英語で Japanese horse mackerel もしくは Japanese scad といいます。アジのお寿司はきざみネギやおろし生姜などの薬味がよく添えられています。アジフライにして食べることも多いですね。

薬味
Seasoning
きざみネギ
Sliced welsh onion
おろし生姜
Grated ginger
~のフライ
Deep fried …

アナゴ(穴子)の英語

寿司ネタの英語「穴子」の握り

アナゴは英語で Whitespotted conger といいます。Sea eel と説明しても良いでしょう。アナゴのお寿司には甘だれがかかっているため普通は醤油をつけませんが、外国の方は醤油をつけて召し上がる方もおられます。

甘エビの英語

寿司ネタの英語「甘エビ」の握り

甘エビは「ホッコクアカエビ」という種類で英語では Alaskan pink shrimp といいますが、Sweet shrimp という方が分かりやすいです。醤油やわさびで風味が引き立つのですが、外国の方は生のエビを食べることにそもそも抵抗があるかもしれません。慣れ親しんだ海老の味と違うため、食べてみて驚く方も多いです。

イカの英語

寿司ネタの英語「イカ」の握り

イカは全般的に英語で Squid ですが、イカはたくさんの種類がいますし、お寿司のネタになるイカだけでも色々な種類がいます。そして「真イカ」は「スルメイカ」や「ヤリイカ」の総称だそうですよ。またお寿司によく使われる「コウイカ」の仲間は、厳密には英語で Cuttlefish といいます。

スルメイカ
Flying squid
ヤリイカ
Spear squid
コウイカ
Cuttlefish
ホタルイカ
Firefly squid
イカゲソ
Squid arms and tentacles
イカ墨
Squid ink

余談ですが、ゲソは実際は「足」ではありません。生物学的には「8本の腕」と「2本の触腕」とされており、英語でも Squid arms and tentacles といいます。

イクラの英語

寿司ネタの英語「イクラ」の握り

イクラのお寿司はなぜか子供に人気があります。イクラは英語で Salmon roe といいます。鮭の卵なのでそのままですが、eggs とはいいません。魚の体内にある卵は roe といいます。roe の発音は row と全く同じで、217パターンある英語の同音異義語の1つです。

いなり寿司の英語

寿司ネタの英語「いなり寿司」

いなり寿司は英語で Inari sushi ということが増えてきていますが、味付けいなりは英語で Fried soybean curd seasoned with sugar and soy source という風に説明できます。英語で「いなり寿司」の名前の由来を説明してあげるのも面白いかもしれません。

イワシ(鰯)の英語

寿司ネタの英語「イワシ」の握り

イワシは英語で Sardine といいます。イワシは世界中で広く食べられている魚ですし、南米でもセビーチェにして生で食べられます。お酢や薬味やレモンを使って生臭さを消す工夫もお寿司と良く似ていますが、海外でイワシのお寿司を食べられるところはまだまだ少ないので、ぜひ日本で試してみて欲しいですね。

ウナギ(鰻)の英語

寿司ネタの英語「うなぎ」の握り

ウナギは英語で Eel といいます。絶滅危惧種のため気軽には食べられなくなっていますが、外国の方と一緒に食べる機会があれば、色々な話題について話すチャンスです。天然物と養殖物の違いや、国産と輸入ウナギの違い、土用の丑の日、ウナギの蒲焼き、ウナギのぼりという表現など、他にもあるかもしれませんね。

絶滅危惧
Endangered
価格が高騰した
price had soard
天然物
Wild
養殖物
Farmed
国産物
Domestic
輸入物
Imported

ウニの英語

寿司ネタの英語「ウニ」の軍艦巻き

ウニは英語で Sea urchin roe といいます。ウニの軍艦巻きは Sea urchin roe gunkan-maki といいますが、軍艦巻きは英語で Battleship roll とも訳されます。日本人も実はあまり知らない「ウニのどの部分を食べているか」についてですが、1つのウニに5つある生殖巣の部分 (雄雌共通) を食べているんですね。

エンガワ(縁側)の英語

寿司ネタの英語「縁側」の握り

エンガワとは、ヒラメとカレイが背びれや尻びれを動かすときに使っている筋肉の部分の身です。英語では、ヒラメを Flounder、カレイを Flatfish といいますので、エンガワを英語で説明するなら The rare cut of flounder’s (or flatfish’s) fin muscle. のように言うことができます。

ヒラメ
Flounder
カレイ
Flatfish
背びれ
Dorsal fin
尻びれ
Anal fin
ひれの付け根の筋肉
Fin muscle
希少部位
Rare cut

日本の文化が好きな方には、エンガワの身の形が日本家屋の縁側 Traditional Japanese house’s wooden veranda に似ていることから「エンガワ」と呼ばれていることも、ぜひ説明をしてあげましょう。きっと話がはずみますよ!

カツオ(鰹)の英語

寿司ネタの英語「カツオ」の握り

カツオは英語で Bonito もしくは Skipjack tuna といいます。カツオは表面だけ炙って「タタキ」にした身が人気ですが、そのまま出してくれるお寿司屋さんも勿論あります。なお「かつお節」は DashiUmami など日本の食文化を外国の方に紹介するときにも必須です。

炙られた
Seared
鰹のタタキ
Seared bonito
かつお節
Dried bonito
かつおの削り節
Dried bonito flakes

かっぱ巻きの英語

寿司ネタの英語「かっぱ巻き」

かっぱ巻きは「キュウリ巻き」を英語にして Cucumber roll もしくは Cucumber maki といいます。寿司が「Sushi」となったように、細巻き寿司の「Maki」の呼び名も少しずつグローバルに普及しています。かっぱ巻きは数少ない「ベジタリアンの方が食べられるお寿司」の1つで、根強い人気があります。

カズノコ(数の子)の英語

寿司ネタの英語「数の子」の握り

カズノコはニシン(鰊)の卵を干したもので、英語では Herring roe もしくは Dried herring roe といいます。おせち料理にも登場しますね。ニシン (Herring) は海外でも比較的よく食べられる魚ですので、名前をいえば外国の方でも「何の魚の卵か」すぐ分かってくれるかもしれません。

カンパチの英語

寿司ネタの英語「かんぱち」の握り

カンパチは英語で Greater amberjack といいます。ただし、海外の人が Greater amberjack と説明されたところで「なるほど、Greater amberjack ね!」とはなりません。カンパチは日本ではお寿司やお刺身にしてよく食べるお魚だと教えてあげると良いでしょう。

かんぴょう巻きの英語

寿司ネタの英語「かんぴょう巻き」

まず「かんぴょう」は英語で Dried and seasoned gourd strip といいます。直訳すると「干して味付けされたウリの皮」ですね。かんぴょう巻きの英語はこれより長くなるので Kanpyō maki もしくは Kanpyō roll といってしまい、補足として Kanpyō とは何なのか? を英語で説明してあげる方が良いでしょう。

かんぴょうの原料って何?

かんぴょうとは、ゆうがお(ウリ科の植物)の果実で、ふくべと呼ばれるウリの一種。ふくべをひも状に剥き、干して乾燥させた食品がかんぴょうです。直径は30cm、重さ7~8kgのふくべ1つから約20m分のかんぴょうが作れます。

かんぴょうの原料って何?おすすめの食べ方とレシピ5選 – macaroni

キンメダイ(金目鯛)の英語

寿司ネタの英語「金目鯛」の握り

キンメダイは英語で Alfonsino で厳密には Splendid alfonsino といいます。名前とは裏腹に実はタイ(鯛)の仲間ではないそうで、英語での呼び方は鯛と全く違います。キンメダイは真っ赤な体と金色に輝く目が特徴で、水深100m~800mの深海に生息する魚です。お刺身やお煮付けにして食べるのも人気です。

違う魚種
Different family
深海魚
Deap sea fish
刺し身
Sashimi
~の煮付け
Simmered …

クルマエビ(車海老)の英語

寿司ネタの英語「車海老」の握り

クルマエビは英語で Japanese tiger prawn といいます。英語で Tiger prawn と呼ばれるのは背中の模様が虎模様に似ているからですね。またひと言で「エビ」といっても、英語では prawnshrimp で使い分けがされており、車海老は prawn にあたるそうです。

What’s the difference between a prawn and a shrimp?

Majority confuse shrimps with prawns and many feel that shrimps are the smaller species between the two, but both are completely different. Prawns and shrimps may look similar to an untrained eye, but they aren’t. They also differ in taste, size, and the nutrient content…

Quora – A place to share knowledge and better understand the world

しらこ(白子)の英語

寿司ネタの英語「しらこ」の軍艦巻き

しらことは雄魚の精巣のことで、英語では Milt といいます。お寿司に使われる白子は「タラ(鱈)の白子 Cod milt」が最も一般的だそうです。海外の方がすんなりと食べられないことは、容易に想像できると思います。

クリーミーで濃厚な味わいなので、勇気のある方におすすめしてあげてください。軍艦巻き Battleship roll になっていて、ぽん酢ジュレやシソ(紫蘇)などの薬味が上に添えられていることが多いです。

しらす(白子)の英語

寿司ネタの英語「しらす」の軍艦巻き

しらすはイワシ(鰯)などの稚魚の総称で、英語では Whitebait もしくは Baby sardinesBaby anchovies といいます。イワシの稚魚が最も一般的ですが、実際には何の魚の稚魚かまでは明記されません。生しらすなら raw whitebait といい、釜揚げしらすなら boiled whitebait というのが適切でしょう。

タイ(鯛)の英語

寿司ネタの英語「鯛」の握り

タイは英語で Sea bream といい、真鯛は Red sea bream といいます。ただやはり外国の方に Sea bream と伝えても「なるほど、Sea bream ね!」とはなりません。タイは日本周辺のみに生息しており高級魚のため、海外では知らない人が多いのです。Red snapper という魚に似た日本の高級魚と説明するといいでしょう。

タチウオ(太刀魚)の英語

寿司ネタの英語「太刀魚」の握り

タチウオは英語で Largehead hairtail もしくは Beltfish といいます。また、タチウオ科の魚は Cutlassfish といいます。Cutlass は海賊が使うイメージのある湾曲した剣のことで、タチウオの直訳に最も近い英語は Cutlassfish と言えます。ちなみに、太刀魚っぽい Swordfish はメカジキのことなので注意しましょう。

中トロの英語

寿司ネタの英語「中トロ」の握り

中トロとは程良く脂がのったマグロの腹部の身で、英語では Medium fatty tuna といいます。大トロほどの脂はのっていないので、マグロのお寿司の中でも幅広く愛されているるのが中トロではないでしょうか。他に大トロや赤身の英語、各種マグロの英語も下にまとめておきました。

大トロ
Fattiest portion of tuna
赤身
Lean portion of tuna
クロマグロ
Bluefin tuna
ミナミマグロ
Southern bluefin tuna
メバチマグロ
Big eye tuna
キハダマグロ
Yellowfin tuna
ビンナガマグロ
Albacore
ビントロ
Fat portion of albacore

高級な順に並べるとクロマグロ(本マグロ) → ミナミマグロ(インドマグロ) → メバチマグロ → キハダマグロ → ビンナガマグロとなり、ツナ缶やシーチキンに使われるのは「キハダマグロ」や「ビンナガマグロ」です。

とびこ(飛子)の英語

寿司ネタの英語「飛子 (とびこ) 」

とびこはトビウオの卵なので Flying fish roe といいます。魚の卵の寿司ネタをおさらいしておくと、いくらが Salmon roe、カズノコが Herring roe でしたね。あわせて覚えておきましょう。とびこは軍艦巻きの他にもカリフォルニアロール、手巻き寿司、ちらし寿司と色々なお寿司で使われています。

ハマチ(魬)の英語

寿司ネタの英語「ハマチ」の握り

ハマチは英語では Young yellowtail といいます。ハマチはいわゆる「出生魚 (しゅっせうお) 」で、成長して大きくなると名前が変わります。地域によるそうですが、例えば 35cm 以下で「ツバス」と呼ばれ、35cm~80cmの大きさで「ハマチ」と呼ばれ、80cm以上になると「ブリ」と呼ばれたりするそうです。

ブリ(鰤)の英語

寿司ネタの英語「ブリ」の握り

ブリはハマチがさらに成長したときの呼び名で、英語では Yellowtail といいます。名前が変わる「出生魚」の話を外国の方としていて「ポケモンみたいだね」と盛り上げったこともあります。ブリはハマチと同じ魚ですが、より大きく成長したブリの方が希少で、身全体にまんべんなく脂がのっているのが特徴です。

ホタテ(帆立)の英語

寿司ネタの英語「ホタテ」の握り

ホタテは英語で Scallop といいます。世界的に広く食べられているホタテですが、日本ほど生で食べる習慣は海外にはありません。あっさりとした味わいの中にコクがあり魚とはまた違ったテイストなので、興味津々な方には一度おすすめしてあげてください。

外国の方とお寿司屋へGo!寿司ネタの英語まとめ

お寿司が好きな外国の方でも、はじめて日本に来ると「海外では絶対に見かけないお寿司のネタ」がたくさんあるはずです。英語で 「これは何のお寿司?」 と聞かれたら、英語で教えてあげたり、他にはどんな食べ方をするのか話したり、名前の由来について説明したり、とにかく話題は尽きません。

ただし「生の魚介類を使った寿司ネタ」には抵抗のある方も多いので、お互いの文化や価値観を尊重しながら食事を楽しんでくださいね!