あなたのビジネス英語は大丈夫?

海外のビジネスシーンにおいて、欧米人上司から「期待しているぞ!」と発破をかけられたとき、あなたならどんな英語フレーズを使って答えますか? もし日本の職場であれば、日本語で「何とかやってみます」とか「頑張ります!」などと返答することも多いかと思います。

ところが、海外や欧米人とのやり取りで “I’ll try.” とか “I’ll do my best.” といった英語フレーズを使ってしまうと「ビジネスマンとしての信頼を失ってしまう可能性」があるので要注意です! 後ほど説明しますが、これらはビジネス英語において使うべきでない「ネガティブに受け取られてしまう表現」だからです。

今回の記事では、このように「使うと信用を無くしかねないNGビジネス英語フレーズ」を7つ取り上げると同時に、それらの代わりとしてビジネスでも使えるポジティブな言い換えフレーズをご紹介します。

信用をなくすNGビジネス英語①「try」やる気がなく聞こえる

ビジネスシーンの try という語では、「とりあえずやってみるけど、できるかどうか自信ありません」というニュアンスが見え隠れしてしまい、下のような使い方は不適切になります。

I’ll try to get it done by noon.
正午までにはやり終えるようにします(終わるかどうか自信ないけど)。

例えばですが、取引先や上司に “I’ll try …” などと言おうものなら「やってみるじゃなくて、しっかりやると約束してくれ!」と一喝されかねません。

➡「aim」を使ってやる気を見せよう

上のように “try” を使うとやる気がなく伝わってしまいますが、このような場合は “try” ではなく “aim” を使うことで「なんとか成し遂げよう」という本気度を相手に伝えることができます。

I aim to get it done by noon.
正午までにはやり終えます。

この “aim to …” は元々「~を目指す」という意味です。「目標を定めて、それに向かって突き進む」という前向きなイメージがあるため、職場でも是非使ってみてください。

 ポイント ①

ビジネスの場面では、やる気が感じられない “try“ではなく、やり遂げようという前向きさが伝わる “aim” を使いましょう!

信用をなくすNGビジネス英語②「do my best」逃げ腰で無責任

do my best” も上の “try” と同様に、「とりあえず頑張るけど、できなかったらごめんなさい」などという逃げ腰で無責任な響きがあります。

I’ll do my best.
私なりにベストを尽くしてみます(でも、結果には責任持てません)。

ネイティブには「ベストは尽くすけど、結果までは保証できませんよ」と、あらかじめ逃げ道を用意しているように聞こえます。ということで、こちらもビジネスの現場では避けるべきフレーズです。

➡「make it happen」で前向きに

do my best” ではなく “make it happen” と言うことで、あなたの前向きな姿勢が相手に伝わります。

I’ll make it happen.
必ず実現させます。

「私は結果にコミットしています」という強い意志が感じられますね。また、チームで何かを成し遂げようとしているときは “Let’s make it happen.” のように使います。

 ポイント ②

逃げ腰で無責任な “do my best” ではなく、実現させるんだという意気込みが伝わる “make it happen” を使うようにしましょう。ビジネス英語において、このフレーズは必須です。

信用をなくすNGビジネス英語③「change」押し付けには注意

出張スケジュールの “change” なら問題はありませんが、誰かが手掛けてきたワークに対して “change” を押し付けると、その人の「努力」や「能力」を無視していると受け取られることがあり、要注意です。

We will change your marketing plan.
あなたが作成したマーケティングプランを変更します。

もし上のように唐突に言われてしまうと、「え? わたしが作ったプランに何か問題があるのだろうか?」など疑心暗鬼になりますよね。”change” には「変える」という抽象的な意味合いしかなく、「どう変えるのか」という視点が欠けています。

➡「modify」で相手に配慮しよう

人は誰でも「変更」や「変化」に抵抗を感じるものです。ここは 100% の “change” ではなく、変更は変更でも「前向きな変更」を意味する “modify“「修正する」を使用します。

I’m wondering if we could modify your marketing plan.
あなたが作成したマーケティングプランを修正できないかと考えています。

このように言われれば、いきなり「変えます!」と押し付けがましく言われるよりは、受け入れやすくなると思いませんか? さらに、”I’m wondering if …” 「~できないかしら」という提案型の表現を使うことで、「あなたさえよろしければ」という配慮を相手に示すことができます。

 ポイント ③

押し付けの “change” ではなく、相手を配慮する “modify” を使いましょう。一度不信感を持たれてしまうと、その信頼を回復するのはなかなか大変です。

信用をなくすNGビジネス英語④「give up」諦めるのが早すぎる

使うと信頼を無くしてしまう、こんなビジネス英語には注意!

得意先や上司から無理難題を押し付けられ「そんなのできっこない!」「もう諦めるしかない!」と投げ出したくなる局面もありますよね。そのような場合、英語でも “give up” をついつい使ってしまいがちですが、ビジネスでこのような表現を使ってしまうのは避けなければなりません。

I just gave up.
もうお手上げです。

こう言われた相手は単に「この人は簡単に試合放棄する人なんだな」という印象を持つだけしょう。

相手は「本当はアドバイスしようと思っていたのに」などと手を差し伸べる用意があったのかもしれません。袋小路に迷い込んでいる状況を相手に伝えるにしても、もっとスマートな表現方法はないでしょうか?

➡「what else」と可能性を探ろう

そんな “give up” の代わりに活用したいのが “what else” を使った表現です。スマートなビジネスマンは、次のようなフレーズを使っているはずですよ。

Honestly, I don’t know what else I can do.  There must be some other way, though.
正直申し上げて、他にどうしてよいか分かりません。他に方法があるとは思うのですが。

このように “what else” を使うことによって、単に「万策尽きた」と白旗を上げてしまうのではなく「いろいろと手を尽くした」ことを相手にアピールすることができます。そのうえで、「他にも何か別の手段があるはず」と新たな可能性を探る道も残します。

 ポイント ④

簡単に “give up” するのではなく、”what else” のフレーズでもっと可能性を探りましょう。ポジティブで真摯に取り組んでいるという印象も与えられます。

信用をなくすNGビジネス英語⑤「I’m fine」ほっといてよ

How are you?” と聞かれれば “I’m fine, thank you.” と答える、これは英語の挨拶で定番のパターンとなっていますね。ただし “I’m fine.” という受け答えは、言い方によってネガティブにとられてしまうことがあるので要注意です。

A) How’re you doing today?
今日の調子はどうですか?
B) I’m fine.
元気ですけど何か?(「ほっといてよ」というニュアンス)。

上の例の “I’m fine.” ですが、明るく元気よく “I’m fine!” と言うなら問題はありませんが、軽くそっけなく答えてしまうと「私は大丈夫だから、ほっといてよ」と突き放した感じに聞こえてしまうこともあります。

fine には「元気な、素晴らしい」というポジティブな意味の他に、下の例のように「結構です、十分です」という意味もあります。

A) Would you like more water?
お水のおかわりはいかがですか?
B) I’m fine, thank you.
私はもう結構です。

では、ビジネスの現場で「お元気ですか?」と聞かれた場合、どう返したら良いのでしょうか?

➡「I’m great」を基本にする

I’m great!  Thank you for asking!
元気ですよ! 聞いていただき、ありがとうございます!

先ほど解説した通り “I’m fine.” は言い方によっては「結構です」の方の意味にとられてしまうこともあるので、代わりに great を使って微笑みながら元気よく答えましょう。また、答え方のレパートリーもいくつか覚えておくとよいでしょう。

I’m doing great, thanks!
かなり調子がいいですよ!
Couldn’t be better!
絶好調です!(直訳では「これ以上よくなることはない」の意味になる)

 ポイント ⑤

相手を突き放す “I’m fine.” ではなく、”I’m great.” を使いましょう。

ビジネスの場ではポジティブな英語を使おう

信用をなくすNGビジネス英語⑥「problem」問題は誰のせい?!

取引先との会議で、契約条件について討議しているとします。双方の意見がなかなか一致せず、次回の会議に持ち越しとなりました。こんなとき、つい使ってしまいそうになるビジネス英語フレーズがこちら。

Let’s discuss this problem again in the next meeting.
この問題については次の会議でまた討議しましょう。

取引先は “That is not our problem.” 「(意見が一致しなかったのは)私たちの問題ではありません」と不機嫌そうに答えるかもしれませんね。一体、何がまずかったのでしょう?

実は problem という語には、単なる「問題」というよりも「厄介で扱いにくい問題」「深刻な問題」というニュアンスがあります。よって、会議で problem と言われると「誰の落ち度で発生した問題なんだろう」と無意識に考えてしまうわけです。

➡「topic」だけでも問題なし!

上の取引先との会話例では problem「深刻な問題」ではなく topic「トピック、議題」と言えば「問題」はなかったはずです。

Let’s discuss this topic again in the next meeting.
このトピックについては次の会議でまた討議しましょう。

または、topic の代わりに issue「課題、論点」と言い換えてもいいです。重要なのは「問題=problem」と日本語と1対1に結び付けて覚えないことです。ビジネス上、本当に深刻な問題であれば problem と言ってもよいですが、そうでなければ topic もしくは issue を使いましょう。

 ポイント ⑥

誰かの問題として “problem” と言うのではなく、”topic/issue” の中立的な言葉を使うようにしましょう。あまり軽率に “problem” と言うと、自分の身に問題が降りかかります。

信用をなくすNGビジネス英語⑦「busy」周りだって暇じゃない

他の部署から「緊急で今晩会議に参加してほしい」と要請がありました。一方、今は決算準備でとても会議に参加できる時間はありません。あなたならどう断りますか? まずはNGのビジネスフレーズからどうぞ。

A) Sorry for the short notice, but could you join the meeting this evening?
急な連絡で申し訳ないのですが、今晩会議に参加していただけませんか?
B) I can’t. I’m very busy today.
できません。今日はとても忙しいので。

特にビジネス現場において「忙しい」を理由に会議の参加や仕事の依頼を断ってしまうと、結果的にあなたの評判や評価に影響が及ぶ可能性があります。

なぜなら “I’m busy.” は、状況によっては「あなたのように私は暇じゃない」という風にも聞こえてしまうからです。それでは相手に失礼ですし、言われた側の相手も「この人は余裕がない人なんだな」という印象を持ってしまいます。

➡「not available」で言い換えを

急な会議の参加や仕事の依頼を断る場合は、busy ではなく not available を使うとスマートに聞こえます。available は「手があいている、利用できる」という意味です。

I’m not available this evening, but tomorrow morning will work.
今晩は都合が悪いのですが、明日の朝であれば大丈夫です。

単に available ではないと断るだけでなく、上の例文のように「別の日時なら大丈夫ですよ」と付け加えるとさらに良いでしょう。こちらの単語はビジネスでは非常によく使いますので、様々な言い回しができるようになっておくことをおすすめします。

 ポイント ⑦

ビジネスではあなたも周りも皆 “busy” なのですから、”not available” に言い換えるようにしましょう。

ポジティブな言い換えでスマートに!NGビジネス英語フレーズまとめ

スマートなビジネス英語を使おう!

さて今回は、使うと信用を無くしかねない「NGビジネス英語フレーズ」を7つご紹介しました。とはいえ、実際は「代わりに使えるポジティブな言い換え表現」がありましたね。今後は、そちらを使いましょう。

  1. try
    aim でやる気を
  2. do my best
    → make it happen で前向きに
  3. change
    → modify で相手に配慮を
  4. give up
    → what else で可能性を
  5. I’m fine.
    → I’m great. を基本に
  6. problem
    → topic/issue で問題なし
  7. busy
    → not available で言い換えを

ビジネス英語は、前回の “中学英語レベルの単語が「ビジネス英語」で使われる3つのシナリオ “の記事でもご紹介しましたように、まずは幅広く使えるフレーズに慣れてしまうことが大切です。ビジネス英語のレベルを飛躍させるために、今回ご紹介した各NGフレーズのポイントを是非確認しておいてください。

 この記事を書いた人
いそずみ達也

米在住英語コンサルタント、婚活英会話アドバイザー、ビジネス英語講師。カリフォルニア州立大学ノースリッジにて言語学修士号及び国際英語教員資格のTESOL取得。現在は独自の英語習得法によるマンツーマン英語指導や各種英語教材の開発に従事。趣味はピアノ演奏、ハイキング、キャンピング、テニス、ヨガ、フィットネスジムに通うこと。アメリカの大自然をこよなく愛し、アメリカ全州を訪問し全米すべての国立公園を制覇することが夢。