家族や友達と海外旅行の話をしていると、水にまつわるエピソードをたくさん聞きますね。水は、私たち人間だけではなく、あらゆる生物にとっての命の源です。ですから、英語で「水 = water」ということは、誰でも知っているでしょう。ですが、その「水」について、みなさんは、どれくらい英語で会話できるでしょうか?
英会話上達のコツは、まず、身近な単語をしっかりと使いこなせるようになることです。今回は、海外旅行で良くある「水」についてのシチュエーションをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 水道の水
これは簡単、tap water ですね! 海外でゲストハウスなどに泊まるときは、まずはじめに、水道水が飲めるかどうかを聞いておくと良いでしょう。
- Can I/we drink tap water?
- 水道水は飲めますか?
2. 浄水器からの水
filtered water、もしくは、立派な浄水器からの水だと purified water と呼ばれることもあります。
水道の水をそのまま飲むことはオススメしないけど、「浄水器を付けて飲めるようにしているよ。」と言ってくれる場所は良くあります。
- Generally no, but you can drink this filtered water.
- 普通は飲めないけど、こっちの濾過された水は飲めるよ。
3. 沸騰させた水
沸騰中の水だと boiling water ですが、沸騰させた水だと boiled water になりますね。
次のような例も、水道の水をそのまま飲むことはできない場合の会話です。キッチンのある accommodation で長期滞在をする場合には、良くあるシチュエーションです。
- No, we don’t drink tap water but you can use boiled water for coffee or cooking. It’s no problem.
- いいえ、水道水は飲みません。でも沸騰させた水でコーヒーを入れたり料理に使うのは大丈夫です。
飲めない水道水でも、ほとんどの場合は、沸騰させてコーヒーやお茶を入れるのに使ったり、料理に使ったりする分には大丈夫です。ただし、きちんと地元の人に聞いてからにする方が懸命でしょう。
4. ボトル入りの水
容器に入っている場合の水は、a bottle of water, two bottles of water と数えることができます。また、単純に「ボトル入りの水」を説明したいときには、bottled water という言い方をします。グラスで出された水について尋ねたいときなどは、こちらの表現を使いましょう。
- Is this tap water, or bottled water?
- これは水道水ですか、それともボトル入りの水ですか?
なお、海外のレストランでは、日本とは違って「飲料水」も別注文しなければならない場合が多々あります。そういうときは、
- May I have one (large/small) bottle of water with two glasses, please?
- ボトル入りの水(大/小)を1つとグラスを2つ、いただけますか?
という風にウェイターに尋ねてみましょう。このとき、ボトルやグラスの数え方(単数形/複数形)に注意!
また、ホテルに宿泊するときには、ボトル入りの飲料水が冷蔵庫の中に無料提供されていることがあります。関連用語として、complimentary という単語も覚えておくと良いでしょう。
- Don’t drink tap water. We provide 2 complimentary bottles of water in each room per day.
- 水道水は飲まないでください。無料のペットボトルの水を毎日2本ずつお部屋にご用意しております。
と記載があれば、水道の水は飲まず提供されているボトル入りの水を飲んでください。翌日の清掃サービスの際には、新しいボトルを冷蔵庫に補給してくれるはずです。
5. 炭酸水 / 普通の水
最近では、日本でも様々な種類の炭酸水が買えるようになりました。海外では、先ほどのようにレストランでボトル入りの水を注文するとき、炭酸水か普通の水のどちらにするかを聞かれることがあります。
- Soda water or still water?
- 炭酸水ですか、それとも普通の水ですか?
もし普通の水が欲しいときは、Still. Thank you. とシンプルな答え方で十分です。
6. 冷たい水 / お湯
こちらは簡単ですね。冷たい水は cold water と言い、お湯のことは hot water と言います。
例えば、もしシャワーのお湯が出ないときは、
- Oh, no! There is no hot water in shower!
- うそー、シャワーのお湯が出ないよ!
と言います。寒い場所ではあまり遭遇したくないシチュエーションですね。
7. 節水にご協力を
Save water. と書かれている場合は、「節水にご協力ください」という意味です。
もちろん、この言葉が書かれているかどうかに限らず、基本的には常に節水を心掛けるのがマナーです。水を汲み上げるためのポンプには電気も使用しますし、地球環境のことを考えるのは大事なことです。
ホテルでは提供されているタオルを繰り返し使うことで、さらに節水に協力することもできます。どうしても新しいタオルに取り替えて欲しい場合のみ、床に置いておくようにしましょう。
8. ビーチの透き通った水
海外のビーチ(特に、太平洋やインド洋のビーチ)に行くと、感動するほどの透き通った水に遭遇できます。そんな時に使われる表現がこちら。
- crystal clear water
- 水晶のように透き通った水
あてのない旅をしている途中、旅人同士で会話をしていると、おすすめのビーチを教えてあげたり、貰ったりすることは良くあります。そんなときは、以下のような会話が飛び出します。
- I know there is a nice beach with crystal clear water in north.
- 北に行けば、ものすごく水の綺麗なビーチがあるのを知ってるよ。
9. 滝
滝のことを英語で話すときは、ボトル入りの水と同じく「単数形/複数形」に注意を払ってみましょう。
流れ落ちる水が「一筋の線」になっている場合は a waterfall と言い、あちこちを怒涛のように流れ落ちる滝は waterfalls と言います。また、複数の「滝」について話すときも、当然ですが waterfalls となります。
- There are so many waterfalls in Iceland.
- アイスランドには、すごくたくさんの滝があります。
日本でもそうですが、世界には「滝」の名所がたくさんあります。海外旅行で有名な観光地などを訪れると、マップなどに、滝を眺められる絶景ポイントが良く示されていますよ。
10. サバンナの水場
これはアフリカでサファリに行くと頻繁に遭遇する単語で、waterhole と言います。直訳をすると、水の穴という意味になりますね。面白いです。
あまり聞きなれない単語なので、一瞬、滝の waterfall と聞き間違えてしまいそうになります。やはり、実際に海外に出てみると、こういった派生語に触れられる機会が増えます。旅先で本当にあった会話が、こちら。
- We saw a lot of animals close to this waterhole (pointing at the map).
- 私たちは、この水場(地図を指で指しながら)の近くでたくさんの動物を見ました。
11. 水たまり
小さな水たまりのことは、a puddle/a puddle of water と言います。水たまりの数を数える人はあまりいないと思いますが、水たまり 1 つなら a puddle、複数の水たまりなら puddles と言いましょう。英語をペラペラ話せるようになるには、こういった可算名詞の扱いにも慣れていくことが大事です。
- Watch your step, there is a puddle of water.
- 足もとを良く見てね、水たまりがあるから。
12. 耐水仕様 / 完全防水仕様
最近、スマートフォンの iPhone7 が防水仕様(注: 後述あり)になったことで話題になっていました。では、防水仕様のことは英語で何と言うのでしょうか? 実は、よく使われる 2 つの言い方があるので、ぜひ違いを覚えておきましょう。
- water resistant
- 耐水
- waterproof
- 完全防水
まず1つ目の water resistant というのは、多少の水滴や小雨なら耐えられるというニュアンスです。話題の iPhone7 の場合には、公式サイトでもこちらの表現が使われています。
- Splash and water resistant.
- 防沫および耐水性能あり。
つまり、厳密に言うと「防水」ではないのですね。
一方、waterproof というのは、完全に水を通さない仕様です。完全防水というやつですね。水の中に何時間入れておいても全く問題がない場合には、こちらが使われます。
13. カラダを潤す水分補給
これは hydrated という単語を使います。be hydrated / stay hydrated は水分補給ができている状態を指し、逆に脱水状態になることは become dehydrated / get dehydrated と言います。車の免許を持っている人なら「ハイドロプレーニング現象」という言葉を聞いたことがあると思いますが、hydro(ハイドロ)というのはギリシャ語を起源とした「水」という意味なんですね。
- On a plane, it’s important to stay hydrated. Drink lots of water.
- 飛行機の中では水分補給が大事です。水をたくさん飲んでください。
空気が乾燥している飛行機の中だけではなく、慣れない土地を長時間歩き回るときなど、海外旅行中は、特に気をつけて十分な水分を摂取したいものです。
14. 排水 / 下水
drained water もしくは wastewater と言います。
都会の綺麗なホテルに滞在している分には、排水や下水の話をすることはないかも知れません。ですが、人の少ない地方へ旅をして、ゲストハウスに泊まったり、現地に暮らす人たちと交流したりしていると、意外にもこういった会話をすることがあります。
- Where should I put drained water from the washing machine?
- 洗濯機からの排水は、どこにやれば良いかな?
- I wonder where this wastewater goes… please don’t tell me it flows to the beach.
- この下水はどこに行くのかな… まさかビーチの方へ流れ込んでるなんて言わないでくれよ。
15. 水彩アート
水彩アートは watercolor art と言います。油彩アートの場合は、oil painting art ですね。
海外旅行中に近代美術館などを訪れるのが好きな人は、水彩色鉛筆 watercolor pencils で描かれたイラストや、水彩絵の具 watercolor painting で描かれたアートを目にする機会があるかも知れません。また、路上でアートパフォーマンスをしている人に話し掛けてみるのも良いかも知れませんね。
- Wow, this watercolor painting is amazing!
- わぉ、この水彩画は素晴らしいわ!
16. 海水 / 真水
海水は seawater/saltwater/marine water などと言い、真水は freshwater と言います。
例えば、海外でスキューバダイビングをする人や、プールで泳ぐことが好きな人は、度々耳にする言葉です。また、次のような形で、一緒に登場することもあります。
- This lagoon has a unique ecosystem with the mix of marine and freshwater.
- このラグーンでは海水と真水が混ざっていて、独自の生態系を持っています。
17. 水温
ビーチやスイミングプールで泳ぐときには、水温 water temperature について話をすることも良くあります。また、有名なビーチの場合は、次のようにインターネットで検索することで、現在の水温をすぐに調べることもできます。
- How is the water temperature in Hawaii?
- ハワイの水温はどれくらいですか?
もちろん、現地のことを良く知る人に聞いても OK です。覚えておくと便利ですね。
まとめ
いかがでしたか? 一言に英語で「水」と言っても、説明したいシチュエーションによって「前後」に様々な言葉がくっつき、良く使われる言葉の場合には、それで1つの単語になっていたりもしましたね。スラスラと英語を話すためには、こういった「言葉と言葉の繋がり」をしっかり意識するようにし、習った単語1つから「いくつもの会話例」を自分で作れる練習をしておきましょう。