今回はネイティブがよく使う “make sense” の2つの意味と使い方、また “make sense?” と聞かれた際の正しい返事の返し方を説明したいと思います。英会話で “make sense” は必須フレーズですので、意味だけでなく「使い方」と「返事の返し方」についても英語例文を見てしっかり覚えましょう。
“make sense” 2つの意味
オンライン英英辞書の Merriam-Webster では、“make sense” の2つの意味を次のように定義しています。
make sense [idiom]
- to have a clear meaning : to be easy to understand
- to be reasonable
では、それぞれの意味と使い方を見ていきましょう。
“make sense” の意味1. 理解できる・分かりやすい
“make sense” 1つ目の意味は「理解できる・分かりやすい」です。また「理解できない・分かりにくい」と逆の意味になる否定文 “doesn’t make sense” の形でもよく使われます。
- All your proposals make sense.
- あなたの提案していることは全て理解できます。
- This sentence doesn’t make sense.
- この文章の意味が分かりません。
英英辞書の通り ”have a clear meaning” や ”easy to understand” に置き換えても意味が通りますね。
“sense” には「感覚」の他に「認識」や「意味」という意味もあります。“make”(作る・成す)と組み合わせると「認識を作る」や「意味を成す」、つまり「理解する・できる」の意味になるのです。
“make sense” の意味2. 理にかなう・筋が通っている
“make sense” の2つ目の意味は「理にかなう・筋が通っている」です。物事の筋が通っているときに「なるほど」と同意する感覚です。もちろん、否定形の ”doesn’t make sense” の形でもよく使われます。
- It makes a lot of sense to go to bed early before a big day.
- 大切な日の前日に早く寝ることは道理にかなっている。
- What he said earlier didn’t make sense to me.
- 先ほど彼が言ったことは(私にとっては)筋が通っていませんでした。
こちらも英英辞書の ”reasonable” で置き換えて考えてみましょう。意味が通じますね?
意味②の「理にかなう・筋が通っている」は、意味①の「理解できる・分かりやすい」に通じるところもあります。理にかなっているから理解できるし、筋が通っているから分かりやすいということですね。
”make sense” の使い方会話中の “make sense”
“make sense” の英語表現が使われる場面はカジュアルからビジネスまで様々です。ここでは、英語例文を見ながら実際の英会話でどのように使われるのかを見ていきましょう。
“make sense” の使い方1. 相手への相槌に使う
会話の中で、相手に対して「なるほど」「たしかに」と相槌を打つことがあると思います。これに当たる英語表現が “make sense” です。一般的に、主語は三人称単数の “it” または “that” が使われるので、“makes” の “s” をお忘れなく!
- Yes . . . yes . . . That makes sense!
- ええ……はい……。その通りですね!
日常会話では、主語を省いて “makes sense” だけになることもあります。相槌は意識的に言葉を選ぶものではないので、会話をしていく中で自分なりにしっくりくる表現が身に付いてくるはずです。
★その他の相槌に使える表現
- Um hm.
「うんうん」「ほうほう」 - Yes. / Yep.
「はい」「ええ」「うん」 - I see.
「なるほど」 - Right.
「そうだね」「たしかに」 - I agree.
「同感です」「賛成」 - Of course.
「その通りだ」「もちろん」
“make sense” の使い方2. 理解度をアピールする
普通に “make sense” というのではなく、強調のために “perfect” や “a lot of” などを補ってあげると、ただの相槌に比べて「理解してますアピール」や「強く同感アピール」がしやすくなります。
- It makes perfect sense.
- とてもよく分かります。
- It makes a lot of sense.
- すごく同感します。
逆に、相手の言っていることがよく分からなかったり、矛盾を感じたりする時にも “make sense” を使って伝えることができます。
- It doesn’t really make sense to me.
- あんまり理解できていません。
- Wait, that’s not making any sense. How come?
- ちょっと待って、それは矛盾してると思う。なんでそうなるの?
★意味①と意味②の違い
ここで注意したいのが、前述した “make sense” の2つの意味はどちらとも似通っているということです。
例えば、ビジネスシーンで「理にかなっていない」という意味で使ったつもりが「意味が分からない」という風に聞こえてしまうこともあります。このような場合は、“reasonable”(合理的な)という英語を使うのがおすすめです。
- I don’t think that it is so reasonable.
- あまり道理にかなっているとは思えません。
“make sense” の使い方3. 理解度を確認する
何かを説明したり教えたりしている時に、相手に向かって「理解できましたか?」と確認することはよくありますよね。このような場面にも “make sense” が使われます。
“Do you understand what I’m saying?” のように言うとアグレッシブに聞こえてしまうこともありますが、ネイティブは良く “make sense” を使って “Does it make sense?” と聞いたり、主語を “I” にして “Am I making sense to you?” と聞いたりします。
- Does it make sense?
- ここまでよろしいです(理解しています)か?
- Do these messages make sense to you?
- このメッセージの意味分かる?
問いかけには基本的に “Yes” か “No” で答えますが、疑問文の形に合わせて “Yes, it does.”(理解の内容が1つの場合) や “No, they don’t.”(理解の内容が複数の場合)とすることもできます。
“Does it make sense?” に良く似た表現としては “Did I make myself clear?” や “Do you get it?” があります。これらのフレーズもぜひ合わせて覚えておきましょう。
疑問文 “make sense?”正しい返事の返し方は?
さて、“make sense?” と質問された時の返事の返し方には、次のようなバリエーションがあります。
★返事が “Yes” の場合
- Yes, it does.
(“Does” で聞かれた時) - Yes they do.
(“Do” で聞かれた時) - Kind of.
「まぁまぁ」「なんとなく」 - Pretty much.
「だいたいは」「おおよそは」
もちろん “That makes sense.” や “That makes perfect sense.” のように答えても構いません。相槌は短くても大丈夫ですが、返事は短く返すよりも少しでも丁寧に返した方が良いでしょう。
★返事が “No” の場合
- No, it doesn’t.
(“Does” で聞かれた時) - No they don’t.
(“Do” で聞かれた時) - Not really. / Not so much.
「あんまり」 「そこまでは」 - No, not at all.
「全く分かりません」 「全く納得がいきません」
もちろん返事が “No” の場合も、”That doesn’t makes sense.” のように答えて構いません。ただ、返事をするだけで終わらずに “Can/Could you explain that again?” などと質問する方がより丁寧になります。
“make sense” を使いこなそう
今回は、英会話で必須のフレーズ “make sense” の意味と使い方、返事の返し方について説明をしました。
Did that all make sense to you?
おさらいすると、“make sense” の2つの意味は
- 理解できる・分かりやすい
[否定形: 理解できない・分かりにくい] - 理にかなう・筋が通っている
[否定形: 理にかなわない・筋が通らない]
でしたね。英語初心者の方でも、英会話レッスンで講師から “make sense?” と質問をされることがあると思いますし、ビジネス英語が必要な方はミーティングや商談の場などでも “make sense” を使います。
日常のカジュアルなシーンも含めて “make sense” はとにかくよく使うので、今回の記事でしっかり意味を確認していただき、使い方や返し方までマスターしていただけたら幸いです。