英語で「鶏(ニワトリ)」のことを「chicken」と言いますが、お父さんニワトリ、お母さんニワトリ、若いニワトリ、ひよこなど、鶏がたくさんいるときはどう表現すればいいでしょうか? 海外では何気ない場所でも「鶏のファミリー」に遭遇することが多いので、鶏についての英語表現をまとめました。
生きている鶏を英語で言うと?
1. 鶏ファミリーの英語
2. オスの鶏(雄鶏)の英語
3. メスの鶏(雌鶏)の英語
4. ひよこ(鶏のひな)の英語
5. 若い鶏(若鶏)の英語
鶏の英語の呼び方まとめ
生きている鶏を英語で言うと?
最初に疑問に思うのは「生きた鶏も chicken って言うの?」ということではないでしょうか?
答えは Yes です。英語の「chicken」という単語は、鶏肉のことだけでなく「生きた鶏」も言い表すことができますので覚えておきましょう。つまり、牛や豚とは違って同じ単語を使うということです。
ただ1つ注意したいのは「a chicken(1羽の鶏)」や「chickens(鶏たち)」のように、可算名詞にして使います。冠詞をつけずに「chicken」と言うと、それは不可算名詞で「鶏肉」を意味してしまいます。
- I love chickens. I think they are very cute!
- 私は (動物として) 鶏が大好きです。凄く可愛いと思うわ!
例えば、ニュージーランドで鶏を飼う英語ネイティブの夫婦は「chickens」を次のように使っていました。
- We have twelve chickens at home.
- 私たちは12羽の鶏を飼っています。
英語では生きた鶏でも「chickens」と言うことが分かりましたが、大きくて立派な鶏冠(とさか)があり、胸を張ってコケコッコーと鳴くオスの鶏(雄鶏:おんどり)や、ひよこを連れたメスの鶏(雌鶏:めんどり)など、鶏ファミリーのことは英語でどう言うのでしょうか? 以下で詳しく見ていきましょう。
1. 鶏ファミリーの英語は?
鶏ファミリーは、英語でそのまま「a chicken family」で構いません。例えばですが、とても分かりやすく「お父さんニワトリ」と「お母さんニワトリ」が「ひよこ」を連れて歩いていたら、こう言いましょう。
- Look there! There is a chicken family.
- あっちを見て!鶏のファミリーがいるよ。
たくさんの鶏がいて「群れになっている」なら「a flock of chickens [単数扱い] 」と言うこともできます。ただし、単に「鶏たち」と言いたければシンプルに「chickens [複数扱い] 」でも勿論 OK です。
2. オスの鶏(雄鶏)の英語は?
オスの鶏(雄鶏:おんどり)は「rooster」と言います。余談ですが、干支の酉年は「rooster」になります。
雄鶏は鶏冠(とさか)が雌よりも立派で、ひと回り体が大きく、尻尾も長くて立派なことが多いです。また「cook-a-doodle-doo」の鳴き声で鳴いているのは、基本的に雄鶏です。これは、自分の権威を他の鶏たちに示すための習性と言われています。
- That rooster on top of the coop looks so proud!
- あの鶏小屋の上にいる (雄の) 鶏、めっちゃ誇らしげやな!
- Roosters start crowing when they are 4 or 5 months old.
- 雄鶏は生まれてから4ヶ月か5ヶ月くらいで鳴き始める。
また「rooster」の他には、オスであることを言い表す「male」を使ったり、半分ペットのような飼い方をしている場合のお父さんニワトリを「dad」と形容したりすることもあります。会話の中で「性別」に焦点を当てていたり、鶏たちの「家族相関」に焦点を当てていたりすれば、単語を使い分けましょう。
3. メスの鶏(雌鶏)の英語は?
メスの鶏(雌鶏:めんどり)は「hen」と言います。雌鶏の鳴き声は「cluck」や「cluck-cluck-cluck」と書き表され、動詞としても使われます。日本語でも「コッコッコッ」などと言うので、少し似ていますね。
- Hens are smaller than roosters.
- 雌鶏は雄鶏よりも小さい。
- I like to wake up to the sound of hens clucking.
- 私は雌鶏のコッコッコッという鳴き声で起きるのが好きです。
また、雌鶏の場合も、メスであることを言い表す「female」を使ったり、ひよこたちのお母さんニワトリであれば「mom」と形容したりします。やはり、何を言い表したいかによって単語を使い分けましょう。卵を温めるのに一生懸命になっている雌鶏については「broody hen」という呼び方もあります。
4. ひよこ(鶏のひな)の英語は?
ひよこ(鶏のひな)は「chicken chicks」や「baby chicks」と言ったりします。
同様にウズラのひよこは「quail chicks」、カモのひよこは「duck chicks」のように言いますが、どの鳥のひよこかがその会話の中で重要でなければ「chicks」だけでも構いません。
- My kids were so excited to see the baby chicks!
- 子どもたち、ひよこを見て大はしゃぎしていたわ!
- Do you know why chicks are yellow?
- ひよこがどうして黄色いか知ってる?
なお「chick」という単語は「若くて魅力的な女性」を意味するスラングとしても使われます。誤解を避けるためには「baby chickens」というシンプルかつストレートな英語表現でも構いません。
5. 若い鶏(若鶏)の英語は?
若い鶏はそのままの英語で「juvenile chickens」や「young chickens」と言うことができます。あるいは単純に「juveniles」とまとめて言ったり、若い雄鶏を「cockerel(s)」、雌鶏なら「pullet(s)」と区別して呼ぶようになります。
- These juvenile chickens are 7 weeks old.
- この若い鶏たちは生後7週間です。
- Let’s separate cockerels and pullets.
- 若い雄鶏と雌鶏を分け離そう。
ところでいつになったら「a chick」ではなく「a juvenile」になるかですが、これは綿毛が羽毛に変わったくらいで呼び方を変えるようです。またいつ「a juvenile」から「a rooster」あるいは「a hen」になるかですが、これは生殖できるようになり成鳥となった時点のようです。
鶏の英語の呼び方まとめ
英語で「鶏(ニワトリ)」を意味する単語は「chicken」で大丈夫です。ときどき「チキンは鶏肉を意味するので、生きた鶏には使えない」と勘違いをされてしまう方がいますが、間違えないようにしましょう。ただし文法的には「chickens」のように、可算名詞として使う必要がありました。使い方は、記事の中で紹介した例文に加えて、以下の例文もぜひ参考にしてください。
- It’s nice to have some chickens in your backyard!
- 裏庭で鶏を飼うのって良いですね!
- Did you know that some chickens lay colored eggs?
- 色のついた卵を産む鶏がいるって知っていましたか?
- Wow! I didn’t know that chickens could fly like that!
- わぉ! 鶏があんな風に飛べるなんて知らなかった!
また、ひよこから成鳥になる過程(ならびに性別)によって個体の呼び方が変わります。まだひよこのときは見た目も大きさも同じなので「male chicks」や「female chicks」のような表現をしますが、綿毛が羽毛になると「young chickens」や「juveniles(雄:cockerels、雌:pullets)」と呼ぶようになり、成鳥すると「chickens(雄鶏:roosters、雌鶏:hens)」と呼ぶようになります(全て複数形の場合)。
さて、鶏ファミリーのことを英語で言えるようになりましたか? オーストラリアやニュージーランドの農場でワーホリの仕事をする方も、東南アジアなど発展途上国を旅行中の方も、鶏って世界中で身近なところにいる動物だと思います。今回の記事も、皆さんの楽しい英会話のお役に立てたなら幸いです。