アナ雪の主題歌『Let It Go』の let の意味は?

皆さん、英語の let の意味をご存知ですか?『Let’s 〜!』のフレーズでよく見る let ですが、それ以外にも色々な使い方がある動詞です。今回は、先日地上波で放送されたことで再び話題になった「アナと雪の女王」英語版の主題歌『Let It Go』の歌詞を使って、let の意味を分かりやすくご紹介していきます!

let」の基本的な意味は?

初めに let の意味を少し復習しておくと、let は他動詞で「許す」の意味があります。なので、“let A ~.” は「A に ~ を許す」から転じて『A の意志通りに ~ させる → A に ~ させる』という意味になります。

“Let him try again.”
「彼にもう1度やらせてあげよう。」

なお、“let A ~.” の A の部分には、人物だけでなくモノを入れることもできます。この場合、モノには意志がありませんので、意味としては『 (自然のなすがままに) A を ~ させる』と解釈すると良いでしょう。

“Let it dry outside.”
「外で乾かせよう。」
“Let it snow, let it snow, let it snow!”
「雪よ降れ降れ、もっと降れ!」

アナ雪『Let It Go』の歌詞にある3つの「let

さて、let の基本的な意味を復習したところで、次は let の使い方についても見ていきましょう!

アナ雪の主題歌『Let It Go』には、let を使ったフレーズが3つ出てきます。それぞれのフレーズについては意味を説明していきますので、先に1度、英語歌詞の字幕付き動画を YouTube でご覧ください。

フレーズ1.Don’t let ~.

“Don’t let them in.”
「 (彼らを) 入れさせてはいけない。」
“Don’t let them see.”
「 (彼らに) 見られてはいけない。」
“Don’t let them know.”
「 (彼らに) 知られてはいけない。」

アナ雪の英語版主題歌『Let It Go』の歌詞 "Don't let them know" の意味

let の前に Don’t が付くことにより「~させるな」と禁止の意味になります。許可を与えたくない場合に使うフレーズですね。様々な場面で使えるフレーズだと思います。後ほど例文の紹介でも出てきます!

フレーズ2.Let it go!

“Let it go!”
「解き放て!」

日本語版の歌詞「ありのままの〜」のフレーズが有名なので「let it go = ありのままの」という意味と思われている方も多いようです。しかし、本来は「let it go = 行かせる」の意味となり、it が何を指すかによっても意味が変わって来ます。会話の内容、状況から it が何を指すかを理解するようにしましょう。

アナ雪の英語版主題歌『Let It Go』の歌詞 "Let it go!" の意味

この場合の it は『エルサの秘めた力』を指すので、「解き放とう」とか「さらけ出そう」の意味になります。日本語版の歌詞だと「ありのままの姿見せるのよ」までが『Let it go』の訳になりますね。

別の場面では「放っておけ」や「忘れなさい」など、状況によって様々な解釈になりますが、基本的な意味の「A に ~ を許す」を知っていれば『Let + 名詞 + 動詞』とシンプルな形なので、簡単ですね。

フレーズ3.Let the storm rage on.

“Let the storm rage on.”
「嵐よ激しくなれ!」

アナ雪の英語版主題歌『Let It Go』の歌詞 "Let the storm rage on" の意味

rage on には「勢いを増す」の意味があるので、このような訳になります。日本語版の歌詞では「風よ吹け」の部分になりますね。このように、let の後ろに名詞や固有名詞を置くフレーズもよく使います。

let を使った例文で意味を再確認しよう

アナ雪の『Let It Go.』の歌詞に出てくる3つの let の意味を確認できたところで、日常会話や他の映画などでよく耳にするフレーズを、さらに例文としてご紹介していきます。

“Let me in.”
「入れてよ。」
“Let me out!”
「外に出させて!」
“Don’t let me down.”
「がっかりさせないでくれ。」
“I won’t let you go.”
「行かせないわよ。」
“Let the door open, please!”
「ドアを開けたままにしておいて!」

今回のポイント

let の後ろに me を置いて依頼の表現になるものは、否定形の Don’t と組み合わせて使うフレーズも含めて、日常会話で非常によく使われます。例を挙げればキリがないほどよく使われる形なので、ぜひ覚えましょう。

Let it be』に出てくる「let

Let it be』はビートルズの歌のタイトルとしてあまりにも有名ですね。

また、アナ雪の『Let It Go』とは形も意味も良く似ており、gobe になっているだけの違いだけですので、理解しやすいかと思います。

なお、代名詞の it が何を指しているかで、様々な意味に解釈することができるのは同じですね。

“Let it be.”
「あるがままに/そのままで」など

"Let it be." の意味は様々に取れる

仕事でよく出てくる「let

これらのフレーズは let を使わずに伝える事も出来ますが、「許可」の意味がある let を入れることで表現が軟らかくなり、また、より鮮明に互いの意思を確認することが出来ます。Please ~. だけで依頼している方は、この機会に let を使った表現も是非マスターしてみてください。

“Please let me know when you have a time.”
「時間がある時教えてね。」
“I’ll let you know when we get the result.”
「結果が出たら、お知らせします。」

"Let me know." や "I'll let you ~." はビジネスでよく使うフレーズ

子育てでよく出てくる「let

お子様のいらっしゃるご家庭では、I’ll let him/her ~.Don’t let him/her ~. など、子育てにおける夫婦での確認事項で let を使うことも多いのではないでしょうか。

“Don’t let them eat too much snacks.”
「あんまり (子どもたちに) お菓子を食べさせ過ぎないで。」
“I’ll let him sleep early today.”
「今日は彼を早く寝かせます。」
“Let him sleep.”
「 (彼を) 起こさないようにね。」

"Let him sleep." で「起こさないように」の意味にもなる

今回のまとめ

いかがでしたか? 今回は、英語 let の意味をアナ雪の『Let It Go』の歌詞を使って解説しました。否定形で使われる禁止の意味、最もシンプルな「Let+名詞+動詞」の形、少し長めの単語と組み合わせた形と、歌に出てくる3つのフレーズを1つ1つ理解すれば、もう let の意味を忘れることはないと思います。

一度使い方を覚えると凄く便利な単語なので、この機会にぜひ意味と使い方はマスターしてみてください! 今回の記事も、皆さまの英語の勉強に少しでも役立てていただければ幸いです。